早稲田大のアカペラサークルから誕生した「ゴスペラーズ」

アカペラとはもともと教会音楽の一様式を指す言葉でしたが、今では楽器を使わずに合唱・重唱をすること、またはその楽曲のことを言うようになりました。
「アカペラ」と言ってまず頭に浮かぶのが人気グループ「ゴスペラーズ」。
全国には大学を中心に多くのアカペラサークルがありますが、このゴスペラーズも早稲田大学の「Street Corner Symphony」というアカペラサークルから生まれたグループなのです。

アカペラサークルの登竜門的番組「ハモネプ」

アカペラブームを巻き起こしたのは、何といってもフジテレビ系列で01年5月から02年9月まで放送された番組「ハモネプ」です。
毎週、高校生を中心とした若者コーラスグループが出場して喉を披露。
ハモる楽しさはもちろん、番組では特に口でリズムを刻んだ「ボイスパーカッション」の魅力を広げました。
この番組からプロデビューしたり現在も活動中のアカペラサークルもあります。
「RAG FAIR」は有名。

アカペラはサークル員の「音感」が頼り

アカペラは伴奏がある合唱曲と比べると、より和声の美しさが強調されそれが魅力となっているわけですが、それだけに音高のずれが目立ち、合わない場合は聞き苦しいものとなってきます。演奏前に音叉などを使って音を合わせますが、曲が始まれば演奏者各自の音感だけが頼り。
「正確な音を取り、かつ他のパートを聞きながらハモる」。
当然のことですが、アカペラサークルが一番苦労しているところです。

正統派アカペラサークル「ザ・タロー・シンガーズ」

アカペラブームはポピュラー音楽を中心に起こりましたが、クラシック音楽を歌う正統派の中にも、国内外で活躍するアカペラサークルがあります。
1994年、里井宏次のもとに発足した「ザ・タロー・シンガーズ」。
西洋伝統音楽だけでなく、日本の四季や日本人の心情を綴った懐かしい曲を歌う国内では数少ない室内混声合唱団です。
アカペラの魅力の根源を確かなハーモニーで伝えてくれる。
聴き逃せないアカペラサークルです。

アカペラサークル、ポピュラー派とクラシック派